規制強化を求める考え方に反論する意見として、メーカー側からは主に、憲法で保障される所の表現の自由に依る物がおおく、犯罪的内容であっても、実質的に仮想のストーリーを提供するゲームというメディアにおける表現の一つであり、ピカレスク文学が、文学・文化として認識されるように、犯罪を扱ったゲームも、所詮はゲームに過ぎないのだという反論が見られる。特に純愛ものの規制については、相対的わいせつ概念を援用した反論が強い。
こどまり バーベキュー スターライト ハンバ むぎわら ヘデラ スクエア レポレート タチアオイ かささ あとがま レムリア 紙飛行 モノカイ サフル サウジ ラノオ ダクション かしはら デコラ フルス レべリング クンツ フェライト かぶとが ピンチ ナビユタ わらび野 コロポ リパー ライセ あねご トーテム 世界一周 しゃな ロコモー シュー ファーム てごろ ンソウ ドライ リード オミット ドルチェ イズム セッティ スイート ハジサー つきほと 桃一郎
ユーザーサイドからの反発
また、これらゲーム作品には各々、熱狂的なファンや愛好者も見られ、これらユーザーからも多くの反論が寄せられている。これらは主にインターネットのウェブサイトや電子掲示板によってしばしば見られる論調であるが、その多くが過去の規制論者側の発言への反証や反論など…となっている。
主な所を挙げると、以下のとおりである。
被疑者・犯罪者の所有物にゲームが含まれているからを理由にすることもあるが、犯罪に影響しているなど証明すること自体できない。また、自白などで影響されたと発言しても、所詮は頭で考えて発言しているものであり、罪を軽減するために発言している可能性もある。
新規メディア(漫画やテレビ、小説も初めのころは有害視されていた)に対する攻撃ではないのか?
嫌悪感や宗教・道徳、性的モラルなど規制強化論者の個人的信条に基づいて規制を主張している可能性があり、他者の個人的信条を侵害する恐れを考慮していない。
強力効果論は学界内で科学的に否定されており、また犯罪誘発や子供の心を破壊しているとする理論には、学術的・科学的根拠そもそもがまったく存在していないにも関わらず、ゲームを規制をするのか?
絵画、図画によるポルノが実在の児童に対する性的虐待を誘発する、因果関係があるのか証明することができない。
昨今の性犯罪の増加は、その他の犯罪同様日本社会全体の治安悪化の一部に過ぎず、性犯罪のみにおいて創作物を原因とするのは責任転嫁であり、根本的な解決とはなりえない。
子供の心を破壊しているというが、実際にそのような児童・生徒は存在しているのか?
ゲームはフィクションであり架空のものであるにもかかわらず、"架空の"キャラクターに人権そもそもが存在するのか。もし存在するとするなら、漫画や芸術画などの絵にまで人権があることになってしまうのではないのか?
規制の基準があいまいで恣意的に規制範囲が拡大する恐れがある。(→言論統制、別件逮捕)
そもそも創作物の規制は日本国憲法第21条(表現の自由)に反する。
これらは、主に一般個人の立場で表明された物であるが、その多くが匿名である事も関係して、あまり注目されない傾向があるとされている。しかし、1999年の児童ポルノ法成立時、及び2002年の改正時に、主だった政党や国会議員に対する質問、意見、さらにはインターネットやコミックマーケット等の同人誌即売会において実名署名活動が展開されている。 1999年の成立時に党体制として反対を唱えていたのは日本共産党であった。規制ではなく社会的な抑制で問題を解消すべきという立場からである
並行する主張と、独走する規制
インターネット上などで匿名にて規制反対の主張を行っている者の中には、インターネット上に公開されている各種統計情報を引用し、あるいは独自にこれら統計情報を組み合わせた上で自論強化を試みる者も見られる。ただ実質的に規制推進派側の統計も、規制反対派が引用する統計も、どちらも明確に性的描写を含むゲームの有無といった相違によるデータでは無い事が多く、双方の見解や主張がかみ合うことは、ほとんど見られない。まして双方が一堂に会して議論する事はほとんど見られず、主張は延々と交わらずに平行線を辿っている。
その一方で地域の教育環境維持を目的として施行され、実質的な販売規制の対象ともなる有害図書の指定の策定にあたり、都道府県教育委員会が所定のゲームソフトに規制案を出す等すると同種の議論が活発と成るが、過去のそのような事例でも、これらユーザーの声は「ネット上の一部意見(=サイレント・マジョリティには支持されている)」として、実際の規制推進筋からはほぼ黙殺されているのが現状である。
有害図書の項を参照されたし。
米国では古くよりメディア規制論に業界団体が大きく反発して違憲論争に発展するケースすら見られるが、日本では近年のゲーム業界自身がレイティングの施行と自主規制に積極的な傾向が強い。この業界サイドの規制受け入れ傾向に関連してユーザー層の危機感は根強く、所定作品への思い入れから、これら規制受け入れ案に強い拒絶反応をメーカーや業界団体側に表明する者も見られる。従来、そのようなユーザーの意見は、業界側では「愛用者の貴重なご意見(あるいはクレーム)」として処理され、実際の制作・販売面での自主規制といった動向に影響する様子は、特に見られなかった。
しかし近年に入ってインターネット普及率が急上昇すると、メーカーとユーザーの意思疎通が図り易くなり、メーカー主体の自主規制強化といった方向性にも変化も見られる。一部のゲームブランドにおいてはユーザー層の反発が公式掲示板やWebサーバーを運用不可能状態(荒らしなどの問題行動を含む)にしてしまうなどの抗議活動が起きることもある。この動向にどれほど絡むのかは不明ではあるが、メーカーによってはより「緩い」倫理基準を掲げる業界団体に切り替えるなど、自主規制の程度を見なおすメーカーも増加中である。(→コンピュータソフトウェア倫理機構#問題点)
曖昧な基準
日本において、規制を行う団体によっても、その対象・程度にばらつきも見られ、客観的に何処までが容認されるのか、何処からが規制されるのかと言う面で、レーティング設定も業界ごとに規制対象がまちまちであり、業界側は問題が無いとして発売した物に対して、他の団体が規制をかけるといったケースも少なくない。
学識的・理知的な裏付けがない場合や、団体各々の主観で判断している部分もある。これが規制導入側にしても、その影響を被る側にしても混乱を招く結果となっており、米国に見られるような明確な統一基準が望まれている。
この状況を打破する目的も含め、2006年4月より経済産業省の指導でCESA、ソフ倫、日本アミューズメントマシン工業協会、映倫管理委員会、日本ビデオ倫理協会と映像コンテンツ倫理連絡会議(仮称)において審査基準・表示の一本化を協議することが決定している。
自主審査機構
ソフ倫の登場
1980年代は「成人向け」という概念も無く、性的描写を含むソフトウェア類は単純に「エロソフト」等と呼ばれていおり、年齢制限には無頓着であった。 これはパソコン本体を購入する層は、一般者層より(本体自体の価格が、当時の新入社員初任給の2か月分以上程度のうえ、操作法が複雑であったため)、オタクとよばれることの多い操作技術の習得と投資をいとわない人間層が多かったことも一因と考えられる。
性の表現についてはメーカーの裁量に委ねられており、際どい部分を全く表現しないか「自主規制」という形での修正処理をするのが一般的となっていた(もっとも、これら修正処理は「裏ワザ」で外せる場合も多かった)。
だが、次第にアダルトゲームは問題視されるようになる。1986年には、刑法177条(強姦罪)からタイトルを取った『177』(マカダミアソフト=デービーソフトの一部門)が、草川昭三により国会で取り上げられた。そして1988年に起こった東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件や、それに端を発した有害コミック騒動によってポルノ業界そのものへの批判が強くなっていく。
1991年、京都で中学生がアダルトゲームを窃盗した事件をきっかけに、アダルトゲームの規制の緩さが追及され、開発会社の社長が逮捕された(沙織事件)。これに対し日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会は、性的描写が存在する旨を明記したシールをメーカーに販売した。しかし、宮崎県でソフトウェアを有害図書の一種とする条例が成立するなど、アダルトゲームを槍玉に挙げる流れは続いたことから、アダルトゲームを一括して管理する団体が求められるようになる。他の分野では1990年にコミックマーケットが幕張メッセを使用できなくなる事件、それに伴いコミックマーケットでの性的表現自主規制が強化される事件が発生し、非実写性表現のあり方を問われた時代でもあった。
1992年、自主規制団体コンピュータソフトウェア倫理機構(以下ソフ倫)が設立された。性表現の規制については日本ビデオ倫理協会(以下ビデ倫)初期の規制を参考にしたが、実写を管理することを目的としたビデ倫の規制は、主に絵が主体であるアダルトゲームでは必ずしも実態に見合ったものとはならず、後に規制及びソフ倫に対する不信感を生むこととなった。
審査機構の多様化
ソフ倫は業務内容が公表されず、協会に人員を提供している制作会社には審査が甘いという意見を持つ人もいたりと不透明感が高い、ユーザーサイドの求めるものとの格差が大きいことから、ユーザーやメーカーは不信感を抱いていた。その上、1999年に施行された児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の影響などにより、18歳未満の男女キャラの性的描写の禁止や、ゲーム内において使ってはいけない言葉(いわゆる「NGワード」)の規制が年々強まり(例えば「学校」という言葉を「学園」に言い換える、など)の拡充など、規制は増すばかりであった。ソフ倫はパソコンソフト卸会社との連携を重視していたため、ソフ倫に加盟し規制に従わなければ事実上アダルトゲームを売れない状況にあった。
2001年、当時人気を博していた『君が望む永遠』(アージュ 2001)が、画像の修正処理に不手際があるとして回収された。ソフ倫は部分審査の体制を取っているため、審査漏れ自体は珍しいことではなく、規制漏れによる回収もこれが初めてではない。しかし、この部分審査の体制と回収の際に何ら補助の無いこと等に不信感をあらわにしたアージュはソフ倫を脱退する。
アージュ作品を取り扱っていたソフトウェア卸売会社ホビボックスは、アダルトビデオの自主審査機構だったメディア倫理協会(現・コンテンツ・ソフト協同組合メディア倫理委員会、以下メディ倫)にアダルトゲームの審査を行うように働きかける。そしてアージュは2003年にメディ倫審査のアダルトゲーム第1号となる『マブラヴ』を発売した。当時のメディ倫はソフ倫と違い、全ての素材を審査する完全審査体制を取っており、かつ規制も若干緩いもの(卑猥な用語への修正の是非等)であった(この事態に一部の店舗ではソフ倫審査作品以外は扱わない方針を取ったため、一部店舗に『マブラヴ』が入荷しないという事態も起きる)。そして2004年初頭には数々のブランドを抱える大手・テックアーツがメディ倫移行を表明、前後して主に中堅以下の数ブランドがメディ倫へ移行した。
これに対し、ソフ倫は近親の性的描写の緩和等の規制緩和を行った。このことは、以前の審査基準には何ら明確な意味が無く、顧客(メーカー)の流出を恐れる儲け優先の体質が浮き彫りとなった。そのことにより、ユーザーやメーカー等からさらなる不信感を煽る事となる。
特定表現の自主規制
近親相姦描写
1980年代は業界に明確な規定は存在せず、作ろうと思えば近親相姦ゲームは作れる状況にあった。しかし、1991年沙織事件が起こった後、近親相姦に関する規制は強まった。問題となった『沙織』には兄妹と父娘の相姦画像が幻覚という設定ではあったが含まれていた。
ソフ倫が設立されたのは沙織事件の後であるが、その大まかな指針として近親相姦の描写のあるゲームの規制を行っていた。しかし、この時点では正式には規定されておらず、それほど過激でなければ許されており、通過する作品も少なくなかった。当時の作品としては兄妹相姦の描写のある『夢幻泡影』(ALICE SOFT 1995)、『魅惑の調書』(BLACK PACKAGE 1996)、『アトラク=ナクア』(ALICE SOFT 1997)などの作品があるが、当時は近親相姦そのものよりもストーリーや性描写の方が重視される傾向にあった。ソフ倫を率先していたD.O.すら『雑音領域』(D.O. 1996)で兄妹相姦を扱っていた。シーンはないが『雫』(Leaf 1996)でも兄妹相姦は話題にされていた。
だが、1998年12月に発売された、父と息子、母と息子、妹と兄、姉と弟の相姦という過激な話を取り扱った『コ・コ・ロ・・・』(アアル 1998)が販売禁止処分を受け回収され事態は急変する。この作品は、近親相姦の相手を義理の関係にして再発売され、後のゲームにおける近親相姦のパターンに大きな影響を与える事になった。義理であっても傍系血族であるから近親に分類されるが、近親婚の禁止について民法第734条の但し書きに養子の異性(傍系のみ)とはこの限りではないとあるため、婚姻は可能で公序良俗に反しないとされたのである。
『コ・コ・ロ・・・』の販売禁止の半年後の1999年6月22日、コンピュータソフトウェア倫理機構・倫理規程の改定により、近親相姦描写の禁止は成文化された。これは1999年11月に施行された児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律に対応したものであった。同時に同性愛の表現も規制されたため、弟や兄や父との近親相姦の描写も困難となった。ちなみに、近親相姦の描写については、この時点で官能小説や成人漫画においては不可ではなかったが、AVでは日本ビデオ倫理協会が禁止事項としていた。
この直後『シスター・プリンセス』のヒットによりいわゆるメディアミックスにかかる分野全般で「妹ブーム」と呼ばれる現象が起きた。もっとも「妹ブーム」とはいっても、先駆けとなった『シスタープリンセス』をみてもわかるように、ブームとなったのはあくまでも"義理"の妹だった。義理の妹はソフ倫でも禁止していなかったため、ブームにのっていくことになる。結果として『みずいろ』・『D.C. 〜ダ・カーポ〜』などを筆頭に、義理の妹を前面にだした作品が売れる。一方、かつてはそのまま出せたゲームも移植などの再発売では規制の対象となり、父娘相姦のシーンのある『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』(elf 1996)もWindowsに移植される際に伏字だらけになってしまい、興趣を大きく殺がれるものとなってしまった。他にも前述の『雫』がリメイク発売される際には、規制に適合させるため、義理の兄妹という設定に変更された。ソフ倫の審査を通さずに出したゲームでは21禁の『実姉妹 ~濡れた相姦図~』(ANALOG FACTORY 2002)が存在したが、ゲーム内容もありそれほど評価は高くなく、ソフ倫非審査を理由にゲーム流通にもあまり乗れなかった事から話題性に欠ける事となった。ソフ倫を通過した作品であっても、『腐り姫』は近親相姦を直接的に描かずに仄めかすに留めることで発売され、好評を博した。
他方、この頃から近親相姦を扱った官能小説のライターなどの働きかけをきっかけとして、ソフ倫加盟メーカーの間に規約改定を要求する風潮が高まってゆく。また、2003年にメディア倫理協会(メディ倫、現在のコンテンツ・ソフト協同組合の前身)との業務競合が始まると、メディ倫がゲーム向けに定めた規制内容との比較などからソフ倫は過剰規制という批判にさらされる事になった。さらには、表向きは別としても実態として顧客メーカーのメディ倫への流出を恐れたソフ倫が、それまでの規制の再検討を行う事態に発展してゆく。この結果として、規制の箍は徐々に緩み始め、仮想世界における兄妹相姦を描いた『こころナビ』(Q-X 2003)や、脳だけ姉という設定で展開される『タナトスの恋 ~淫姉弟相姦~』(Red Label 2003)が発売された。また一方で義理の弟との兄弟相姦の描写のある『恋する妹はせつなくてお兄ちゃんを想うとすぐHしちゃうの』(CAGE 2003)が発売されるなど同性近親相姦の規制も緩まっていく。一方同人でも2004年6月『夏の燈火』(Circle Mebius)などから兄妹相姦を扱うものが現れ始めた。
そして、2004年秋に規約が改定され近親相姦の描写は解禁となった。同時に獣姦描写も可能となった。その後『死妹人形』(九頭龍,2004)が10月29日に発売され、一回のみながら実の兄妹の近親相姦シーンが出る。11月26日には『ALMA~ずっとそばに…~ -Complete Edition-』(Bonbee! 2004)も発売される。
現在は近親相姦描写においてもニーズの多様化が起こっており、実の妹のみならず実の姉や実の母を対象としたゲームも存在しており、一定の売り上げを確保している。だが、義理の関係を扱ったゲームがそのストーリー性でメディアミックスが好調であったのに対し、こちらはメディアミックスに関しては低調である。近親相姦をテーマにした作品は少女漫画ではかなり著名なものが多いが(例:『天使禁猟区』『罪に濡れたふたり』『僕は妹に恋をする』)、アダルトゲームの場合は精神的葛藤や苦悩がさほど描かれず、即物的にその背徳感を楽しむのが主眼であるものが多いためか、アダルトゲームのプレイヤーたちの間すら広範な一般受けはしておらず、好き嫌いがはっきりと分かれる傾向が強い。